一年が過ぎて生活に慣れ、高まるストレスへの対策として自分のアウトプットをシャットアウトしてあまり考えないように暮らす様になってしまいました。日々が繰り返しとなっていく中でやはりどうしても頭をもたげてくるのは、なぜアフリカは発展しないのか。という事。

やはり旅をするのとその地で生活をするのとは大きく違い、本当にいろいろなことが現地人の視点で見えるようになるものです。
現地の生活者の目線でこの件についていろいろと考え、周囲のマリ人とも話していました。ちょうどそんな時、こんな意見を持っている人のブログを発見しました。

アフリカが発展しない理由(2010/02/07) =Chikirinの日記=

少し刺激的な考え方かもしれませんが、こうした考え方もある、という事。
この方、アフリカに住んだことがあるのかはわかりませんが、非常にクリティカルで斬新なアイディアをお持ちだ、と感心しました。


それでは現地の人はどういう風に考えているのか、実際にマリ人の同僚(タンガラと言います)と今日、話をしてみました。

なぜ日本は戦後、あれほどまでに急速に発展し、アフリカは独立から50年以上経っても発展していないのか。

タンガラの答えはこうでした。

アフリカ人は真面目じゃないんだ。みんな働かないし、その日暮しなんだ

で、私はなぜほんの少し働けば生活が楽になるのにそうしないのか、と聞いたら、

政府が悪い。どんなに働いても、政府がみんな"お金を食べてしまう”

笑、なるほど、そのとおりなんだろう。以前こちらの記事 アフリカの政治的な利権構造の話し(2011/08/11) でも触れた、アフリカ貧困国の特権階級。(2011/06/05) =Tokyo Life= にもありました。

特権階級の人たちは、社会の民主化が進み経済が自由化されると自分たちの特権・地位が危ないので、たとえそれが自国の発展を妨げ国民が貧窮することになる政策であっても、それを支持することさえ、ままあります。表向きは経済発展、開発が重要と主張し、自分が利権を持つ企業が利益を拡大できる場合は積極的に推進するのですが、自身の利益に反することは、たとえ経済発展に必須な政策であっても、「国家主権の問題」というようなもっともらしい理由をつけて、厚顔無恥にも反対するのです。

そして昨日夕飯を共にしたコートジボワール人もやはり同様に言うのです。政府が悪い、と。
もっとも、この人は日本の関税が高すぎて、牛乳を日本に輸出できない、日本の政府も悪いと言うようなことも言っていました。が、日本人にとって牛乳は卵に似た生鮮食品的ポジション、輸出入するコーラの様な工場で作られる飲み物とは違うので、少し考え方の違いがあるようですが。

市井のアフリカ人も、アフリカにいる日本人も、ましてやアフリカに関心のある日本人ですらも、同様に感じているようなのです。
つまり、アフリカを発展させる方法は、、、