考え方、概念そのものがない、という場合は当然ながらそれに相当する言葉が無い、ということになると思います。しかし残念ながらバンバラ語でその単語があるかどうか、まだ分かっていません。

ですのでこれはあくまで私が個人的に感じたことです。

 

それは、丁寧という概念。

 

モノを丁寧に扱う、丁寧に作る。

ありとあらゆるモノが乱暴で雑な気がしていました。

服の縫製から建物の壁やヒトの扱いまで。

なぜそうなのか、そういう文化だから、と言ってしまえばそれまでですが、それでは物足りないので、掘り下げてみたのです。その結果思い至ったのがこの概念がない、ということ。(他にもこの雑な理由については幾つかあるので、それはまた別の機会に)


例えば車。非常に高価なものです。バスなどは当然中古でボロボロ、溶接して継ぎ接ぎの鉄の箱にタイヤとエンジンが乗っているだけのもの。それでもちゃんと動くし、車として機能しています。それだけ長く使うほど大事に扱っているのに、バスの車掌はボディをバンバンたたいて運転手に合図しますし、通行人も通りすがりに叩くたたく。天井には上る(これは荷物を置くために仕方がないとはいえ)からやっぱり当然ボコボコ。

モノを丁寧に扱う日本人には、なかなか理解ができない行動だと思います。だって叩かなければもっとキレイに長く使えるだろうに、、、

 

例えば住宅の壁。理解できますか?菱形の部屋。壁の線がナナメなんです。地面のタイルを見たら、すぐ分かります。タイルが直線になっている建物なんてほとんどありませんから(私はこれを見ると気持ち悪くなります)。でもそれも一軒の家程度ならまだ、平屋だったりせめて二階建てで数部屋とかでいいんですが、四階も五階もあるような学校の校舎が歪んでるんです。

ベランダなんてあっちは幅1メートルあるのに、こっちは10センチにまで狭まっている。恐怖ですよ。外見れないですもん。タイルだってきれいな四角い部屋だったら、そんなにたくさんカットしなくても良いのに、端は一周すべて切り落として形を合わせています。お疲れさまです。

 

 

なんで乱暴なのか?丁寧にしないのか?

聞いてもろくな答えは帰ってきません。

ずっと謎でした。でもこの仮説に気付いてスッキリしたんです。

 

それは、丁寧という概念が無いのではないか、と言うこと。

 

当たり前ですね。そういう考え方自体、無いんですから。だから丁寧に扱わない。丁寧に仕上げない。

丁寧ということを多分教わっていないんでしょうね。

 

私の国はたまたまこの丁寧という概念があります。それがあることが良いのか悪いのかとか、そんな事じゃなくって、そこに違いがあるということ。だからモノを丁寧に扱わない、ということ。これでひとつ、理解できました。

 

こういったことを一つづつ理解していくことが、この国を、文化を、ヒトを理解するということなんだと思います。

 

これはあくまで私の仮説ですが、みなさんは如何お考えでしょうか。

ぜひコメントでご意見をお願いします。